その道の知られざる匠を探す旅
ballersmindのプロジェクト『"TAKUMI"』
第7話は、茨城県を拠点とする
「つくば航空株式会社」にて
機長としてヘリコプター乗務にあたり、
空の世界で活躍する
田崎 健一さんにスポットをあてる。
小学校の時に大空を飛ぶヘリコプターに憧れ、図書館でそれに関する本を探して勉強を始めました。
その後、思春期を迎え成長していく中でも、私にはヘリコプターパイロットになる道しか頭になく、どうすればその夢が叶うかを常に思考していました。
今振り返れば無茶苦茶な気もするんですけど、中学校の時の職業体験で、学校が準備していた職業欄に「ヘリコプターパイロット」の枠がなかったので、(学校の許可を得た上で)つくば航空に自らコンタクトしました。
つくば航空はその依頼を快諾してくれて、職業体験をさせて頂きました。
後につくば航空へ就職するわけですが、当時現場で色々教えて下さった方が今の上司であり、今では日々同じ職場で働き、共に空を駆けています。
つくば航空では、大きく分けて3つの仕事をしています。
まずは、防災飛行。
国内に何か災害が起きた時、いち早く現場にたどり着けるのが上空からの移動のため、事故、災害が起きた時、人の命を救うために尽力しています。
次に、測量飛行。
災害が起きた時、土地がどう変化しているかを確認する作業となります。
例えば、電線の周りの木々がどう成長しているか? 土砂崩れが起きた時にどう土地が変化したのか? 道が老朽化していないか? ダム回りの環境はどうなっているか? など、街の変化について測量を行う。皆さんが快適に生活できる陸地であるかを確認するサポートをしています。
最後は、遊覧飛行。
こちらが一番イメージ湧きやすいかと思いますが、お客様を関東を一望できる空の旅へお連れしています。
飛行中は、お客様の命を預かる身として、離陸から着陸まで私がもてる知識、経験、判断力を研ぎ澄ませます。
空をもっと身近に感じて頂きたい。多くの方を乗せて楽しんで頂けるよう努めています。
つくば航空株式会社
http://www.tkb.co.jp/
実は、学校を卒業してすぐにつくば航空に就職できたわけではありませんでした。
それは、渡米して飛行訓練を受けるためで、そのための費用を稼ぐために別の仕事をしていたのです。
英語の世界で大変なことも多々ありましたが、好きなことに一生懸命になれる事に寧ろ喜びを感じていました。
今は、自分の大好きな世界で、自分の好きな仕事ができている。そのためには準備が必要だった。その道のりは険しいものでしたが、「やる気」「熱意」「根性」「努力」があれば何でもできると思っています。
私のmaxim.は…
「The sky's the limit.」
…ですかね。空は無限に広がっています。
空を飛ぶヘリコプターを見て、その目的が何かを深く考えたことがあっただろうか?
幼い頃に魅了された空の世界。そこへ辿り着くために邁進したことで、
遠回りしながらも彼の夢は叶った。
自分を信じて、情熱の火を絶やさないことが大切なのではないだろうか。