五香刃物製鉄所 八間川 義人 氏

五香刃物製鉄所 八間川 義人 氏

ballersmindのインタビュー企画

【#Me(ハッシュタグミー)

日本の「牛刀」の起源である関東の伝統技術を後世に届けたいと孤軍奮闘。
ひとつひとつの作品に情熱を込め手作り製作する、五香刃物製鉄所の 八間川 義人 さんにお話しを伺いました。

 

|これまでの経歴を教えてください。

最初は何気なく始めた、鍛冶屋さんでの刃物を売るという仕事。
薄利多売の時代。手作りの包丁は形が均一でないことや価格が高いことで、多くの人から受け入れられず、非常に悔しい思いをしてきました。

それでも工場に戻れば、親方が一生懸命「牛刀」を作り続けている姿を見て、職人の魂がこもった作品を正当な価格で売る事の重要性を強く感じました。次第に、私も親方の下で制作の手伝いをしながら、身をもって「伝統の重み」を纏うようになりました。

時が経ち、多くの職人たちからも腕を認められ、伝統を受け継ぎ、制作する立場として今に至っています。

 

|伝統技術で作られた牛刀の魅力をお話下さい。

どこの職人さんでも、独自の工夫や研究を重ね、より良いものを制作しているかと思います。特に切れ味に関して、当社の作品と他社の作品は、各々の良さがありますので、お客様の手にあったもの、感覚、感性で選んでいただきたいと思います。

当社の作品は、刃付けまで神経をとがらせ、丹精込めて制作しております。また、一本一本手作りのため、お客様のご希望の大きさや、形など細かい成形の対応が可能である事が、今も職人をはじめ多くの方たちに使用して頂けているのだと感じています。

包丁の起源である伝統技術を知っていただき、皆さまの選択肢の一つとなることが幸いです。

 

|最後に、あなたの "maxim." を教えて下さい。

Right time, Right place.

自分がここにいるのは、いい時、いい場所が起こしてくれた結果。何か成功を目指したわけでもなく、時の流れに乗れたことが私の中でとても大事です。

恥ずかしながら…私は手先が不器用な人間です。それでも、その時、その場所があったからこそ今の立場でいれる。

 

 

企画・構成・編集
ballersmindディレクター
山口貴久

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